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私の告白 彼女の告白

 全てを告白して、私は本当にすっきりとした気分になれた。
 ずっとつっかえていたものが取れた。
 だが、私が出した想いを受け取った彼女はどう思ったのか。それが気になった。
 彼女がどう返してくるのか、少し恐れながら私は彼女が口を開くのを待つ。
 そして彼女が話し始めた。

「ずっと気になっていたの」

 泣くのを我慢している顔で彼女は言う。

「どうして、奈々ちゃんが会ってくれないのか」

 彼女の言葉に私は胸が痛んだ。
 自分が臆病だったせいで彼女を傷つけただろうとは思っていても、それは曖昧な予想
だった。だが、彼女の言葉でそれがはっきりと形を成して私の胸に突き刺さる。

「ごめんね。私が自分の気持ちを上手く制御出来なかったせいで、美春に酷い事して、ごめんなさい」

 私が謝ると彼女は俯いていて首を横に振った。

「私が奈々ちゃんの立場だったら、同じ事をしていたよ」

 彼女は顔を上げ、私を見る。
 その目は涙でキラキラと光っている。

「私たちはいつも一緒にいたから、本当の家族よりも沢山の時間を共有してきたんだから。どうしても似てきてしまうでしょう?」
 彼女の言葉にそれまで乾いていた目へ急に涙が集まった。
 塞き止めていたモノが彼女の言葉に破壊され、次々と涙が流れていく。悲しいとか、辛いとかではなく、嬉しさとか懐かしさとかそんな心が暖かくなる想いが涙と共に溢れて来る。

「だけど、気づいてあげられなくて、ごめんなさい」

 彼女が暗い表情になって私は慌てた。

「私が気づかれないように美春から距離を置いたんだから、仕方ないよ」

 貴女は悪くないと私は主張したが、彼女は首を振ってその慰めを拒否する。

「私は奈々ちゃんが大好きだった。なのに、拒絶されるのを恐れて苦しんでいる奈々ちゃんに手を差し伸べようともしなかった。・・・だから」

 彼女は小さく言った。


 だから、バチが当たったんだ。


 彼女の言葉に私は首を傾げ、どういうことか問おうとした。だが、それは彼女によって遮られた。

「今も、あの人のこと、好き?」

 問われて、己の心と向き合ってみる。

「多分、好き。でもそれは少し憧れに似ているような気がする。」

 私の答えに、彼女はそうとだけ返した。
 

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