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塊の正体

「白木さん!どうしたんですか、てあれ?」
 大きな塊を挟んで反対側から目の前の男性、白木と同じ様な服装をした若い男性が走ってきた。
「ここはまだ結界内ですよね。って事は、この子結界内に入り込んで来たんですか?」
「状況から考えると、そうなるな」
「それって結構ヤバくないですか?一般人が入り込める状態って事ですよね」
「そうとも限らない。力のある奴が誤って入ってしまう事は稀にある」
 白木の説明に若い男性はへーと感心の声を零す。
「ん?と言う事はあの子能力者ですか」
「その可能性が高い。あいつの結界がこんな短時間で弱まるなんて有り得ないからな」
「ああー・・・見つけちゃった以上、連れて行かないとダメですよね」
 若い男性が困り顔で白木を見る。白木はただ黙って頷いた。
 自分の意思と関係ないところで何やら自分に関する事が勝手に決められている気がした。
 何時までも呆けている場合ではない。
「あのーあそこにある塊って、何なんですか」
 言葉を発すると二人がこちらを見た。視線が集まった事に居心地の悪さを感じる。
「オニだ」
 じっとこちらを見ていた白木が良くとおる声で一言、告げた。
「鬼って、昔話の桃太郎とかに出てくるあの鬼ですか」
 至極真面目な顔で非現実な事を言うものだから、頭の中に浮かんだ「何を言っているんだこいつは」という言葉は音にならず、眉間にしわを寄せて別の事を聞く。
 こちらの表情から彼の言葉を全く信じていない事は伝わっているだろう。実際に現実的で無い物が目の前にあるとしても、彼の言葉を「はい、そうですか」と素直に受け止められはしないのが普通だ。
「厳密には違うんだけど、まあ、同じようなモノとして理解して良いよ」
 若い男性が苦笑を浮かべながら言った。
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