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忘れ去られるもの

 床に落ちた本を拾い上げ開いていたページを閉じた。
 その本の表紙を優しく撫でてから、それを持って彼は図書室の奥へと向かう。
 図書室の奥にまで入り込む人などめったにいない。
 そんな所にある本は、読まれる機会が少ない。
 まるで人が忘れてしまったかの様に。
 
 人に忘れられていく書物。

 それはまるで自分たちの様だと考え、笑いで顔を歪める。
 一番奥まで来た彼は持ってきた本を一つの本棚に入れ、そこから去って行った。

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コメと酒の国で生活中。

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