零れ話
ポッと浮かんだ話を無責任に投下。
アカネ色の空とおもいで
春は始まりの季節。この年も、例年と変わらず、多くの人々が新しい学校や職場、土地で新しい生活を始める。初めてのことは不安や期待で心が揺れ動くことだろう。
ひとりの少女が綺麗に咲いている桜並木の下を通っている。心地よい風が彼女の横を通り過ぎ、肩ほどしかない髪を揺らしていく。
「おはよう。今年も綺麗に咲いたね」
桜の木を見ながら少女はにっこりと笑う。その表情は慈愛に満ちている。
「うわ!もうこんな時間だ。入学早々遅刻なんてシャレになんない」
腕にしている時計を見た少女は走り出す。新しい世界に向けて。
以前個人HPの方でUPしていた作品の冒頭。遡ること中学生のころ、恩田陸先生の「常野物語」の影響を受けて出来た話が紆余曲折し、世界規模の大掛かりな話に発展していったのですが、自分の想像力不足で始まりと終わりの真ん中がすかすかです。
ちょっとずつ小出しにしていって、いつか完成させたいと思っている作品の一つっす。とりあえず、今は「終わってから始まる、愛」と「失われたものの守護者」の更新を頑張ります。
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