零れ話
ポッと浮かんだ話を無責任に投下。
また、会う日まで。1
金属同士が激しくぶつかり合う、鈍い音。
鼻につく、鉄の臭い。
立ち昇る土埃りの中を、時折足を取られそうになりながら進む。
息を吸う度に喉が痛む。
疲労が重しとなり、体に積み重なっていく。
体は悲鳴を上げているが、足を止めるという事など、ここで立ち止まるという事など、頭の片隅にすら思い浮かばない。
ただ、ただ。
前へ、前へ。
あの人がいる場所へ、進んでいく。
突然、身にまとっている外套が引っ張られ、体が傾く。
踏ん張って体勢を戻すことは、疲労が蓄積された足では成すことが出来ず、そのまま力に引きずられ、体が地面へと倒れる。
引っ張られた方を見ると、剣を振り上げている人がいた。
あ、と思う。
次の瞬間には、目線の先にいた人はゆっくりと後ろの方へと倒れていった。
すぐに体を興して走り出す。
ただ、前を向いて走り出す。
大丈夫。私のそばには、彼らがいる。
だから、前だけを見て、進んでいく。
周りにはきっとたくさんの音が溢れかえっているのだろう。
けれど、今は耳鳴りの様な高い音がはっきりと聞こえるのに、その他の音は、とても遠い。
そんな中、はっきりと声が聞こえた。
懐かしく感じる
聞きたくてたまらなくて
でも、それが叶わなくて
心が苦しくて
潰れそうになる
求めてしまう自分を、ずっと別の感情で覆い隠していた。
会いたい、ただそれだけだたのに。
一緒にいたい。
ただ、それだけだったのに。
目が熱くなる。
まだだ、まだなんだ。
目的地まであと少し。
鼻につく、鉄の臭い。
立ち昇る土埃りの中を、時折足を取られそうになりながら進む。
息を吸う度に喉が痛む。
疲労が重しとなり、体に積み重なっていく。
体は悲鳴を上げているが、足を止めるという事など、ここで立ち止まるという事など、頭の片隅にすら思い浮かばない。
ただ、ただ。
前へ、前へ。
あの人がいる場所へ、進んでいく。
突然、身にまとっている外套が引っ張られ、体が傾く。
踏ん張って体勢を戻すことは、疲労が蓄積された足では成すことが出来ず、そのまま力に引きずられ、体が地面へと倒れる。
引っ張られた方を見ると、剣を振り上げている人がいた。
あ、と思う。
次の瞬間には、目線の先にいた人はゆっくりと後ろの方へと倒れていった。
すぐに体を興して走り出す。
ただ、前を向いて走り出す。
大丈夫。私のそばには、彼らがいる。
だから、前だけを見て、進んでいく。
周りにはきっとたくさんの音が溢れかえっているのだろう。
けれど、今は耳鳴りの様な高い音がはっきりと聞こえるのに、その他の音は、とても遠い。
そんな中、はっきりと声が聞こえた。
懐かしく感じる
聞きたくてたまらなくて
でも、それが叶わなくて
心が苦しくて
潰れそうになる
求めてしまう自分を、ずっと別の感情で覆い隠していた。
会いたい、ただそれだけだたのに。
一緒にいたい。
ただ、それだけだったのに。
目が熱くなる。
まだだ、まだなんだ。
目的地まであと少し。
PR