零れ話
ポッと浮かんだ話を無責任に投下。
はじめまして2
「最初の目的地に行く前に、注意事項を説明します」
男性が提示してきた注意事項とは以下の事だった。
1.一人で行動しない事
2.知り合いを見ても決して話しかけない事
3.忠告を守る事
「最後に、この鈴を常に持っていて下さい」
男性が取り出し、テーブルに置いた鈴は小さく可愛らしいもので、紅い紐が付いたいた。
「身に着けていればいいんですか?」
置かれた鈴を受け取り手に乗せて見る。
「紐を使って腕につけるのが一番良いですが、衣服のポケットに入れておくだけでも大丈夫です」
「なら腕につけておきます。うっかりポッケから落ちたら、怖いですし」
私は赤い紐を使って左の手首に鈴をくくり付けた。
「以上で契約は完了です。早速ですが貴女の目的地へ向かいましょう」
男性から告げられてた言葉に肯き、鞄を持って男性と共に席を立った。
店を出る前、先程紅茶を運んでくれた店員さんに「ありがとうございました、お気を付けて」と声をかけられた。その言葉に私は振り返し軽く会釈する。店員さんは笑顔で返し、店から出る私を見送ってくれた。
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